新築の分譲マンションを購入する場合に、火災保険への加入はともかく地震保険まで加入する必要があるのかと迷う人も多いでしょう。
マンションの場合は木造の一戸建の家よりも頑丈で地震による被害も大きくないと考えられることがその理由です。しかしマンションの場合、本当に地震保険に加入しなくても大丈夫なのでしょうか?
地震による被害は建物だけではない
地震や地震による火災に対する補償を行うものが地震保険です。地震による災害は建物の倒壊などによるものだけでなく、生活用品を含んだ家財についても同様の被害をもたらします。
建物に大きな損害はなかったのに、家の中がめちゃめちゃということもあるのがマンションの地震被害の特徴だと言えます。
地震保険の補償は少ない?
地震保険の保険金は、火災保険や他の損害保険と異なり、修理費用が実費で補填されるといったものではありません。損害査定が行われて、それによる損害区分に応じた保険金が支払われます。
火災保険の保険金額の最大50%までの補償となっていることからもわかるように、修理費用ではなく生活を建て直すための一時金という性質のものです。
しかし保険金の使い道は自由!
分譲マンションを購入する場合、一般的に住宅ローンを組んで購入といったケースがほとんどでしょう。
地震による被災で一時的に住めない状況になった場合には、他の賃貸物件もしくはホテルなど住まいを別に検討することになります。
それでも住宅ローンの支払いは続きますので、居住費と2重で支払いをしていくことになるでしょう。
受け取った保険金は何に使ってもかまわないので、生活再建のための必要として使うことができるお金があれば資金的にも少し余裕ができます。
地震保険に加入したほうが良い人は?
預貯金などが多くあり、いざとなれば住宅ローンを完済してしまうことが可能という場合、ローンの残債が少ない場合、他にも住む場所があるといった場合には、地震保険に加入しなくても大丈夫かもしれません。
しかし反対に預貯金が少なく、住宅ローンが多く残っている場合、他に住む場所がない場合には加入しておいたほうが安心です。
マンションで地震保険に加入する場合
マンションは専有部分と共用部分に分かれていますが、区分所有者が保険契約できるのは専有部分と家財のみです。
共用部分はマンション管理組合で加入されていることが一般的ですが、適正に運営されていない場合には加入していないケースもありますので確認しておきましょう。
マンションでも地震保険での備えの検討を
専有部分と家財についての保険金はそれぞれ区分所有者が受け取ることになります。マンションは多くの人が住む集合住宅ですので、現状復帰まで時間がかかるケースもあることから使える資金を受け取ることができるように備えをしておくことも大切です