地震が発生した場合に想定される被害は最大級のもので、保険でも対処しきれないと考えられるリスクでもあります。そのため地震保険は、一般的な損害保険と違って特別な仕組みになっています。
そのような性質があることから、地震保険に加入していても補償される金額は倒壊した家を再建できるに値する金額ではありません。
その割には保険料が割高というイメージもあり、これだけ地震が頻発している状況でも地震保険に加入している世帯は3割に満たないという状況です。
生活再建のために必要な補償
しかし地震発生後に生活を再建するために、地震保険に加入しておくことは大きな安心に繋がります。
保険料の高さと合わずに補償が不十分な保険だと納得できない場合には、補償を上げることはできませんので保険料を下げましょう。
保険料を軽減するための割引制度
地震保険は、住宅の免震・耐震性能に応じて保険料に割引制度を設けています。
割引制度は、「建築年割引」「耐震等級割引」「免震建築物割引」「耐震診断割引」の4種類ですので一定基準を満たすことで適用されます。
割引が適用されるための条件は次の通りです。
・建築年割引
割引率は10%です。適用条件は、改正建築基準法が施行された(1981年6月1日)以降の新築建物であることです。
・等級割引
等級1の割引率は10%、等級2は割引率30%、等級3が割引率50%です。適用条件は、「住宅の品質確保の促進等に関する法律
に基づく耐震等級を有する場合、もしくは国土交通省が定めている「耐震診断による耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)の評価指針」に基づいた耐震等級を有することが必要です。
・免震建築物割引
割引率は50%です。適用条件は「住宅の品質確保の促進等に関する法律
に基づく免震建築物であることが必要です。
・耐震診断割引
割引率は10%です。適用条件は耐震診断(地方公共団体等によるもの)を受けていること、もしくは耐震改修した結果、改正建築基準法(1981年6月1日施行)においての耐震基準を満たしていることが必要です。
いずれも適用の事実を証明する書類が必要
各割引の適用の際には、適用条件を満たしていることを証明する所定の資料を提出することが必要になります。なお、割引制度は重複して適用させることはできませんので注意しましょう。
割引制度を利用擦る場合の注意
地震保険の期間の中途で確認資料を提出した場合には、提出した日以降の保険期間に対して割引が適用されます。保険始期にさかのぼった割引適用にはなりませんのでこちらも注意しましょう。
長期契約すると保険料が割引に!
また、地震保険の保険期間は、最短で1年、最長で5年という期間で設定できます。保険料算出の際に、保険期間に応じた長期係数が乗じられますので保険料が割安になります。
・保険期間2年の保険料…1年契約の保険料×1.9
・保険期間3年の保険料…1年契約の保険料×2.75
・保険期間4年の保険料…1年契約の保険料×3.6
・保険期間5年の保険料…1年契約の保険料×4.45
地震保険の保険料を削減して安心の補償を
地震保険は免震や耐震性能に応じて保険料が割引される制度がありますし、保険期間が長期なればその分割引されます。
割引制度が適用されるためにも、所定の確認資料を提出することが必要ですので準備して少しでも保険料の負担を軽減するようにしましょう。