例えば車を擦る事故が発生してしまった場合、車両保険に加入していれば申請して保険金を受け取り修理することができます。ただし車両保険を申請したから必ず修理をしなければならないというわけではなく、受け取った保険金は車の修理に使わなくても良いことになっています。
修理をしないで現金を受け取ることも可能
車両保険は生じた損害に対して、車両保険金額を限度に補填するための保険です。損害を補填する方法は保険金の支払いによって行われるため、修理をしないで保険金を受け取ることもできます。損害額は修理費用を見積りしてもらって決定になりますが、見積りを出したから必ず修理が必要というわけではありません。
修理しないで現金を受け取る時の注意点
もしも車両保険の申請をするけれど修理はしないという場合には次の点に注意しましょう。
・消費税分は受け取ることができない
作成してもらった見積りの金額には、消費税が含まれています。見積り作成を行った修理業者は修理を行う前提で見積りの金額を出しているため、サービス提供による消費税分が加算されているからです。しかし修理を行わなければサービスとして提供されませんので消費税は発生しません。保険会社からは消費税分を差し引いた分が保険金として支払われることになります。
・損害調査費用は差し引かれる
修理工場の見積もりに対して、保険会社がその見積り金額が妥当かどうかの調査を行います。その調査のための費用は、受け取ることができる保険金から差し引かれます。また、修理工場が行う見積もりにも手数料が発生しますので、最終的に受け取ることができる金額は見積り金額より少なくなることを予め理解しておきましょう。
修理しないで乗り続けた車の損傷は？
車の修理を行わずに乗り続ける場合、車両内部に損傷が及んでいるということも考慮しておく必要があります。多少擦った程度であれば外観だけの問題だと思うかもしれませんが、事故の衝撃次第では外部からではわからないエンジンなどの内部に損傷が起きている場合もあります。その時点では問題なく乗り続けることができたとしても、後になって内部の損傷が影響し余計な修理費用が発生するケースもあります。
簡易的な見積りの場合は特に注意
実際に修理を行う場合には、それぞれの車の部位や部品を分解して行うことで新たな損傷を発見することもあり、修理費用が大きくなってしまうこともあるでしょう。そのため修理費用に対する見積もりが簡易的に行われた場合には、内部に起きた損傷が発見されていない可能性があります。そのため衝突のような事故で車を擦った場合には、現金化に囚われずに修理することを検討するようにしましょう。
