地震を予知するということは、地震の起こる時、場所、大きさの三つの要素を精度よく限定して予測することです。
地震がいつ起きるかを限定するためには、地震が起きると予測される地域で科学的な観測が実施されて常時監視体制が整備されていることが不可欠です。
現在そのような体制が整備されていることで地震予知が可能と考えられるのは駿河湾付近からその沖合いを震源と予測される東海地震のみのようです。
東海地域の監視体制とは?
東海地震の兆候をキャッチするために、東海とその周辺地域には観測機器が設置されています。
観測機器から気象庁にデータが集められて常時監視体制が取られています。
東海地震は必ず予知できるのですか?
必ず予知できるのかとの問いには、「いいえ」となります。
東海地域の観測網が機能して兆候をとらえることができれば、東海地震に関係した情報が発表されるでしょう。
ただしどのくらいの確率で兆候をとらえることができるかまではわかりません。
東海地震を予知するための兆候現象は、前兆すべりと考えられています。
前兆すべりとは
東海地震の場合にはプレート境界の領域が該当する震源域の一部が地震の発生前に剥がれはじめゆっくり滑って動き始める現象が前兆すべりです。
東海地域の場合、設置されている歪計によってこの前兆すべりをとらえようとしています。
前兆すべりの規模が小さい場合や沖合で発生した場合、もしくは前兆すべりの進行が急激すぎて余裕のない場合などは、地震に対する情報が発表されることなく地震が発生することになるでしょう。
動物や植物は地震の兆候を予知できる?
動物は人よりも音や電磁波、においなど様々な面で完治する力が優れていると言われる部分があります。
地震発生に関することでは岩盤同士のずれ合うエネルギーを感じとることができるかもしれませんが、地震以外の理由でも通常と違った行動や反応をとることがあります。
また、動植物自体についてまだ解明されてないところもあるので、動植物の行動や反応を観察して実用的に兆候をとらえることは難しいでしょう。
地震雲は地震の兆候?
雲は大気の現象によるもので、向きは上空の気流で支配されています。
地形の影響を気流が受けることはありますが、正確に科学的なメカニズムとしては解明されていません。
もしも地震雲の存在があるのだとしても、どのような関係で発生するかまではわかりません。
日頃からの地震への備えを
日本は地震大国と呼ばれており、地震がいつどこで発生しても不思議ではありません。
兆候を正確にとらえることは難しいので、日常から地震に対して備えをしておくことが必要となるでしょう。