2016年は大きな地震が頻発していますが、そのたびに地震の前兆と言われる地震雲と呼ばれる雲が各地で目撃されています。
地震雲とは?
地震雲の発生する原理としては、電磁波が雲を発生させるメカニズムから考えた場合に地殻の衝突で生じた電磁波が上空を通過する際に異常な形の雲が生じることによって発生すると考えられています。
地震の前兆として通常とは違った形をした雲が目撃されています。
雲の形は様々ですが、気象上の雲や飛行機雲でれば風に流されて段々と移動していきますが地震雲は移動しても同じ場所に停滞しているという特徴があります。
多くは地震発生の直前から2週間前に見られており、次のような種類があります。
波紋形地震雲
水面の波紋のような形の雲で波紋の中心点が地震の震源となり、雲の長さが長くて色が濃ければ揺れが大きい地震が起こることが多い傾向にあります。
目撃された地震雲のうち、1割強を占める割合で確認されている地震雲です。
放射状形地震雲
数本の雲が震源方向から放射状に伸びている雲で、太く長く色が濃いほど大きな揺れの地震が発生する傾向にあります。
目撃後は数日以内に地震が発生することが多いですが、ごくまれにしか目撃されない珍しい地震雲です。
帯状形地震雲
長い帯のような形をしている地震雲で、長さが長いほど地震の発生が近く、幅が太く色が濃いほど揺れの大きな地震が来るとも言われています。
最も多く目撃される地震雲で全体の7~8割を占めており、雲がうろこ状に乱れている場合は、地震の揺れが弱いと考えられます。
断層形地震雲
空と雲の部分がくっきりと層のように分かれているという特徴があります。
雨雲や雨上がりの気象状況の雲と似ているので間違いやすいですが、どこか不気味さの漂っている雰囲気があります。
目撃された2~3日以内に地震が発生する事が多く、地震の揺れも大きい傾向があります。
肋骨状形地震雲
雨の前兆雲と間違いやすくあばら骨のような形をしているという特徴があります。
目撃されたその日のうちに地震が発生することが多く、2~24時間以内などすぐに地震が発生するケースが多いようですが年に数回程度しか目撃されない地震雲です。
弓状形地震雲
弓の形をしており、雲のたわみの中心点が震源地になる地震雲です。
年に数回程度しか目撃されず2~3日以内に地震が発生することが多く、雲の大きさ地震の揺れの大きさが比例するという特徴があります。
竜巻形地震雲
目撃された付近で地震が発生する事が多く、この雲が出現してから8日以内に地震が発生することが多いようです。
たつ巻状やたちのぼる煙のような形の雲で、雲が垂直であるほど震源地が近い傾向があります。
形状が飛行機雲とよく似ていますが、長時間停滞している場合は地震雲である可能性が高いと言えるでしょう。
地震雲は絶対ではない
代表的とも言われる地震雲を紹介しましたが、他にも様々な形の雲が発見されています。
地震雲が目撃されたから必ず地震が起こるというわけではなく、地震前に起こる前兆の1つとしてあくまでも判断の目安にすると良いでしょう。