もしも首都直下型地震が発生した場合、死者の想定は2万3,000人とシミュレーションされていますが、この死者数はM7クラスの地震が発生した時と同じ想定になります。
1923年に発生した関東大震災の場合、M8クラスの地震でしたが7と8のこの1の差はとても大きいのです。
地震規模を表すマグニチュードが1大きくなると、地震のパワーは約32倍に増えてしまいます。
首都直下地震でも津波の被害は起きる?
首都直下型地震の場合に津波による被害はないのでは?と思われるかもしれません。
しかし30年以内に80%の確率で発生すると言われている東海地震の場合、東京湾に津波が発生することが予想されます。
そのシミュレーションも約10m級という大きさのため、埋め立て地は水没し都内の地下鉄も水没する駅が多く出てくるでしょう。
地震発生から津波までのタイムラグ
地下鉄が水没したばあいかなり危険な状態になりますが、地震発生から津波に襲われるまでの数分から約1時間のタイムラグを利用して避難しましょう。
もしも地下にいた場合には安全に外に出ることが重要になりますが、都内は海抜が低いか所が多くいざという時に安全な場所に移動することが必要です。
津波だけではない!火災からも身を守る
首都直下型地震が起きた場合には、津波より大火災による被害が大きくなることが想定されます。
古い木造建築が多数残っている上に密集していることで、建物の崩壊と同時にガス周りから出火することが考えられるでしょう。
一軒からの火の手は次々と隣家に移りあっという間に火は燃え広がるでしょう。
恐いのは火災旋風
首都直下型地震の後には火災旋風が起きると予想されており、火が竜巻のように大きくうねりをあげながら進むため空気がまだ残っている場所に進んでくることが予想されます。
そのため避難所に到着したから安心ではなく、火災が発生しているエリアからなるべく離れるということが必要になるでしょう。
被害が大きいと想定される地域は?
もしも東京で地震が発生した場合の津波や火災の被害についてある程度どのような被害が発生するかを事前にイメージしておきましょう。
丸の内、銀座、日本橋、そしてお台場などは地震被害が大きいと想定されていますし、津波による水没は葛西、砂町、新木場などで起きると予想されています。
東京で地震が発生した場合の避難地域は?
地盤の硬さで地震に強いのと思われる地域は武蔵野台地など中野より西側の地域です。
六本木は標高が高めなので10m級の津波が発生した場合でも水没しないと想定されていますし、上野台地も津波の被害から逃れることができる高さです。
普段の行動範囲からどこに逃れることができるかを事前に想定しておけば万が一の際に慌てなくてすむでしょう。