耐震免震に優れていても加入したほうが良い?
マンションは鉄筋コンクリート造りということで、地震が起きても大丈夫というイメージが強いでしょう。そもそもマンションに地震保険はそもそも必要なのでしょうか。
地震の損害は建物自体に起きるわけではない
地震災害が発生した場合、マンションは建物自体に被害が及ぶことはそれほどありません。しかし専有部分である室内で様々な被害が生じます。例えば家具の転倒、窓ガラスが割れることで破片が飛散しケガをするといったことが考えられます。また、断水や停電などライフラインの供給がストップしてしまうこともあるでしょう。その場合、地震保険に加入していなければ室内の片付けなどについては公的援助を待つか貯蓄でまかなうよりありません。
通電火災などが発生した場合にも適用できる
停電が復旧する際に、スイッチが入ったままガス器具や家電から発火することがあります。これを通電火災といいますが、地震災害が起きた場合には住民が避難などで不在の際に起こりやすいです。これは地震が原因で起きるものなので、火災保険では補償対象になりませんが地震保険は補償対象となります。
貯蓄が少ない人や住宅ローンの残債が多い人は注意
地震保険は単体契約ができませんので必ず火災保険に付帯する形で契約する必要があります。地震が発生した際に必要になる費用に関して、貯蓄でまかなえるのであれば地震保険に加入する必要はないかもしれません。しかし住宅ローンの返済が始まったばかりの人や、まだローン残高がたくさん残っている人、毎月の収入の中でローンの返済がその多くを占めている人などは地震が発生することで家計の首を絞めることになります。
共用部分の備えは?
専有部分は自分で火災保険や地震保険で備えることができても、共用部分に関しては一人で決めることができません。柱や廊下、玄関ホールなど共用部分に関しては意外と見落としてしまいがちで、管理組合で契約する必要があります。適正に運営されている管理組合であれば一般的には共用部分に備えをしているはずですので、一度確認してみると良いでしょう。
マンションにも地震保険で備えを
専有部分については、家財などを含めて検討する必要があります。地震保険に加入していても万が一の場合に全てをカバーできるわけではありませんが、もしも地震が発生した場合に家計負担はどのくらいになるのかを考える必要があります。
マンションは免震構造・耐震構造であるということだけで安心できません。時間が経過して初めて確認できるような損害もないとはいいきれないからです。共用部分への地震保険の加入は一人の意志では決めることができませんので管理組合などに確認をするようにしましょう。