火災保険の保険料は保険の対象である建物が一戸建てなのか、それともマンションなのかによって異なります。さらに木造などが該当するH構造なのか、それとも鉄骨やツーバイフォーなどのT構造かに分けられます。
持ち家ではなく賃貸住宅に住まいがある場合には、建物は自分が所有しているわけではないので保険の対象となるのは家財のみです。
ただし不動産会社で賃貸契約を結ぶ際に、部屋で火災を起こした時に家主に対して補償をするための借家人賠償責任保険を特約として加入することを求められます。
このように建物の構造だけでなく、特約を付帯するかによっても保険料は異なってきますが、補償内容をどの様に設定するかでも保険料が異なってきます。
保険料を大きく左右する水災補償
火災保険の中で保険料に大きく影響する補償に水災補償があります。
木造一戸建てなどのH構造の場合、水災補償を付けると保険料が3割程度変わってくるので、高台に家がある場合や、近くに河川がない環境の場合などは補償を付けないことを検討する場合も多くあるようです。
ただし水災補償を付けるか付けないかで保険料が大きく異なるのは、その分水災リスクが高く、実際に支払われている保険金が多いということも理解しましょう。
・予測のつかない災害が起きるケースもある
例えば水災ハザードマップなどで確認した場合、水災リスクが低いと記載されていても、突然のゲリラ豪雨でこれまでに例のない大雨から排水機能が追い付かないまま、都市型の洪水になるケースもあります。
今まではそれほど豪雨などが発生しなかった地域でも、温暖化の影響などで近年色々な地域でゲリラ豪雨などが発生しています。そのようなリスクを考慮した上で、水災補償を付けるか検討しましょう。
破損・汚損補償は保険料を左右する?
家の中でうっかり起きた事故や、不注意などの損害というように、予測できず突発的に起きた事故に対しての破損や汚損について補償します。
特に小さい子供のいる家庭などは補償を付けるケースが多い様ですし、保険料もそれほど影響しませんので迷わず付けておくと良い補償です。
基本的な補償だけなら保険料は安い?
そして火災保険の基本と言える補償が、火災、破裂・爆発、落雷などの補償です。これらのみを補償する火災保険のプランだと、水災などを付けた火災保険よりもずっと保険料は安くなるでしょう。
しかし近年多発している台風や集中豪雨、竜巻などでの損害は、この基本補償だけでは補償されませんので注意しましょう。
保険は万一に備えるものだということを忘れないように
火災保険の保険料は、補償内容などによって異なります。保険料を安くしたいのは誰でも同じですが、保険は万一の時のためのものです。できるだけ予測される災害については補償される形にしておくことが望ましいと言えるでしょう。