同じ世帯にいる人がそれぞれ自動車保険に加入すると、契約が複数となり補償が重複する可能性があります。
例えば人身傷害補償(車外)、弁護士費用特約、個人賠償責任特約、他にもファミリーバイク特約(人身・自損)などは重複する可能性がある補償として挙げられます。
仮に事故が発生したとしても、保険会社から支払われる保険金は損害額までですので重複して加入しているからといって損害額以上の保険金は受取ることはできませんので、無駄な保険料を発生させないためにも確認をしましょう。
人身傷害保険の「車内+車外補償」で補償が重複するケース
2台目以降の車の自動車保険の人身傷害保険が「車内+車外補償」タイプだと補償が重複する可能性があります。
重複する可能性のある補償内容は、本人と家族に対する契約の車に搭乗中以外の人身傷害事故の補償部分です。
補償の重複を防ぐには、2台目以降の車に加入する自動車保険は人身傷害保険を「車内のみ補償」にします。
ただし1台目と2台目以降の自動車保険の記名被保険者が別の場合には、家族の範囲が異なることがあるので補償が重複しないケースもありますので確認しましょう。
弁護士費用特約で補償が重複するケース
車を複数所有している場合には、どれか1台にだけ弁護士費用特約を付帯することでその他の車に本人や家族が搭乗中の時でも弁護士費用特約の補償対象です。
ただし本人と家族以外もこの特約の補償対象にしたいという場合には、2台目以降の車の自動車保険にも特約を付帯することが必要です。
個人賠償責任特約の補償が重複するケース
個人賠償責任特約は、保険金額が無制限で加入しているのなら複数の自動車保険契約に付帯させる必要はありません。
複数車を所有していればどれか1台に加入してれば良いですが、火災保険や傷害保険などの契約がある場合にはそちらに付帯されているケースもあります。
その場合、世帯主が加入してれば家族全員が補償されますので、必要のない特約は外しておいても良いでしょう。
ただし自動車保険に付帯させる場合には、1台目と2台目以降の自動車保険の記名被保険者が違うと、家族の範囲が異なることもあるのでケースがありますので注意しましょう。
複数契約なら複数所有新規(セカンドカー割引)で契約可能?
なお、複数の自動車に自動車保険の加入をする場合、受けることができる割引として複数所有新規(セカンドカー割引)などがあります。
セカンドカー割引とは、現在11等級以上で自動車保険に契約している人が2台目以降の車で自動車保険を新規契約する場合、所定の条件を満たすことにより通常の6(S)等級から始まるノンフリート等級を7(S)等級からスタートさせることができるという割引制度です。
所定の条件を満たせば7(S)等級となり、運転者の年齢条件に応じた割増引率の適用となります。
複数の保険に契約する場合には
複数契約で割引制度等のメリットもありますが、補償が重複していると無駄な保険料が発生することになります。
契約前に加入している損害保険の補償内容を良く確認し、補償が重複しない形で契約するようにしましょう。